遺言
健康に過ごしている時はあまり考えない自分の体のこと
本当は元気な時こそ見つめなおさなくてはいけないと
最近つくづく思う
吉池は大がつくほど病院、薬が嫌いだった
薬は体に毒だ、と。
でも、タバコは漢方薬と言っていた・・・・漢方薬も薬なのにね
癌が見つかる前も体のかゆみを私に訴えるだけで、なかなか病院には行こうとはしなかった
初めてアトピーなどで苦しんでいる人の気持ちが分かったと言い
しぶしぶ病院へ行ってくれました
即、検査入院。
私は医師に呼ばれ癌の可能性が高い事を聞かされました
よく、目の前が真っ白にって聞くけどホントにそうなった
医師の言っていることが理解できず頭の中で癌という言葉だけが残ってた
病室にいる彼は何も知らず、心配して来てくれた副院長と楽しそうに雑談してた
病気は本人だけではなく、周りの人間もしんどい。
大切な人がいるのなら、その人の為に健康でいなくてはいけない
守らなくてはいけない人がいたら自分の体を大切にしなきゃ
再発し、日に日にやせ細る体を彼は私に、見て!と笑いながら全裸を披露した。笑ってるけど切ない笑顔でした
余命を医師に聞き、自分の残りの時間を今までお世話になった人たちに‘ありがとう‘を言いたいと私に言ってきました
入院している彼の元へ大勢の方がお見舞いに来てくれて・・・
話をし、最後に必ず握手をして感謝の気持ちを告げていました
一日に何人もの方がお見舞いに来てくれて彼は
仕事している気分だ。楽しいよ。そう、言ってました
そう、遺言です
亡くなる4日前にボロボロ泣きながら私に話してくれました
俺は、最高の人生を送ってきた
たくさんの最高の出会いがあった。
ホント、俺はラッキーだった
感謝だらけだよ
だから、悔いはないんだよ と。
少し時間をおき、落ち着いた彼は
俺に関わるすべての人に伝えて欲しいと私に言ったことが
年に一度は健康診断をしてください。
俺がちゃんとできなかったから
みんなには生きていて欲しいから
そういっていました
彼は最後まで彼らしく、いい男でした
この日が最後になってしまったけど優しいキスをしてくれた